The Golden Rule
The Golden Ruleについて
ブログの名前に選んだ “The Golden Rule”は、道徳・宗教上の概念である「黄金律」を指しています。
Wikipediaによれば「黄金律」は以下のように説明されています。
多くの宗教、道徳や哲学で見出される「他人にしてもらいたいと思うような行為をせよ」という内容の倫理学的言明である。現代の欧米において「黄金律」という時、一般にイエス・キリストの「為せ」という能動的なルールを指す。
私が黄金律と聞いて一番に思い浮かべるのは、新約聖書の『ルカによる福音書(“Gospel according to Luke”)』の6章31節に表れる聖句です。
人々にしてほしいと、あなたがたの望むことを、人々にもそのとおりにせよ。
中学生の頃だったと思います。朝の礼拝での仁井國雄先生のお話でした。
仏教では「自分にされたくないことを他人にしてはならない」と消極的な表現をするが、これに対しキリスト教では「自分にして欲しいと思うことを他人にもせよ」と積極的な表現をする。これこそがキリスト教の素晴らしさだと私は思う、というお話でした(新約聖書における黄金律についての言及には、他に『マタイによる福音書』7章12節もありますが、この時のお話で、どちらを取り上げられたのかは覚えていません)。
中学・高校と朝の礼拝で多くのお話を聴いていますが、この時のお話は、その後20年近く経っても覚えているお話の一つです。
その後、さまざまな場面でどう生きるのか悩んだり、あるいは『7つの習慣』に出会う中で、この黄金律に関する聖句を、私の座右の銘として、折々の指針とすることにしました。
もちろん、実際の生き方は、この言葉の持つ崇高な概念の足下にも及びませんが、少しでも近づけるようにしようと心がけてきたつもりです。
ここまでに述べたような経緯から、黄金律について、仁井先生がおっしゃった「仏教での表現」が、論語の「己の欲せざるところ、他に施すことなかれ」と関連があるのではないか、という程度の知識しかなく、主にユダヤ教やキリスト教の固有の概念だと捉えている時期が長くありました。
しかしながら、この黄金律という概念が、より普遍的な概念あり、また壮大で崇高な理念あることは、Karen Armstrong氏による2008年のTEDでの講演: 『私の願い―思いやりの憲章』(“My wish: The Charter for Compassion”)を見ることで知ることができました。この講演は、その年のTED Prizeを受賞しています。
この講演により、黄金律という概念が、あらゆる宗教の根幹をなすものであること、また同時に、特定に宗教を意識しなくても、日々の生活における行動の指針として大切にしていくべきものであることを知りました。
そのため、今後の様々な出来事を記録していくこのブログの名前を決めるにあたり、それらの行動の指針として掲げるべく、このブログの名前を”The Golden Rule”としました。